【神崎病院通信】訪問看護 ターミナルの方へのかかわり方について
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ターミナル(終末期)におけるケア
訪問看護ステーションでは
人生の最終段階を迎えた利用者さんが最期まで自宅でその人らしく生活できるようにお手伝いします。ターミナルの状態は自分で体を動かしにくくなる方が多く、寝たきりで床ずれができたり、足がむくむといったことがよく起こります。そのため、定期的に看護師が訪問して必要な処置をしたり、状態観察や療養相談を行います。また、リハビリスタッフによる生活しやすい環境調整、苦痛緩和のためのポジショニング、むくみ軽減のためのリンパマッサージも行っています。職員は、介護されているご家族の心のケアにも努めています。
ポジショニングのポイント
ポジショニングとは、自分で体位変換できない方へ安楽な体位やよい姿勢の保持のために行います。
1. 体位変換は頭部から足側の順番で動かします。
2. 点でなく面で支えます。
3. 背抜きを必ず行います。
背抜きとは、体圧が一点に集中した状態が続くと床ずれに繋がる可能性が高くなるので、その体圧を一度リセットするために体をベッドから一時的に離すことです。ポジショニングには横向きと仰向けがあり、次の図でポイントを示します。
在宅でのポジショニングは、1日3回程度、朝、昼、夕を目安に行うようにしましょう。
リンパマッサージのポイント
下肢がむくんでいる場合は、仰向けの状態で足を心臓よりも高い位置に上げることで、滞りがちな血液やリンパの流れ、体の下の方に溜まった余分な水分や老廃物をスムーズに流すことが出来るため、下肢のむくみの改善が期待できます。また、膝の曲げ伸ばし、足首をまわすなどして凝り固まった筋肉や関節をストレッチすることにより、体液の停滞をいち早く解消できます。むくんだ部分は、手でマッサージすると血液やリンパの流れがよくなります。心臓から遠い部分から近い部分に向けてマッサージすることがポイントです。
ポジショニングやリンパマッサージは、短時間でいいので毎日続けて行うことが大切です。訪問看護ステーションの職員の訪問頻度は、週に数回で滞在時間も限られています。自宅で介護する方が安心して行えるよう、訪問時に職員が丁寧に指導をしています。
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