【神崎病院通信】マンモグラフィの気になる話

マンモグラフィは、乳房（乳腺）専用の特殊なX線撮影のことです。触っても発見できないようなごく小さなしこりや、早期がんの組織の変化を発見するのに有効な検査です。X線被曝量もごくわずかで自然界から受ける放射線量と比べても決して多くはありません。

乳房をアクリルの板で挟みながら圧迫して撮影します。乳房は柔らかい組織でできているため、専用の撮影装置を使用し、平たく押えて薄く伸ばした状態で撮影します。薄く伸ばすことで正常な乳腺の重なりが少なくなるため、病変があった場合に観察しやすくなります。
検査目的によって異なりますが、左右の乳房それぞれ上からと斜めからの2方向を撮影します。検査時間は個人差がありますが約15分です。

圧迫することで病変を見つけやすくなります。
乳腺はとても複雑な分布をしています。そのままの状態で撮影をしても、乳腺の重なりの中に異常が埋もれてしまい、見つける事ができません。
より鮮明な写真を撮るために乳房を平たく押えることにより乳腺の重なりをなくす事ができるのと同時に、圧迫することでX線被曝も少なくなります。個人差はありますが、乳房を圧迫する際に痛みが伴うこともあります。

エックス線検査というと、危険ではないかと身体への影響を心配されることがあります。エックス線検査は、人体に及ぼす危険性はほとんどありません。不安な方は、放射線技師にご相談ください。
また、ペースメーカーを装着されている方や豊胸手術をされている方、妊娠中や授乳中（母乳の出る方）は、検査を受けられない場合がありますので申し出てください。

マンモグラフィ検診施設画像認定施設とは、「特定非営利活動法人日本乳がん検診精度管理中央機構（精中機構）」が、マンモグラフィ検診の精度を高め、それを維持するために、撮影装置や実際に撮影された写真、撮影に要したX線の量などを評価し、検診に必要とされる基準をすべて満たした施設を認定施設とするものです。