【職員コラム】被災された方にリハビリを
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本年1月1日に発生した「令和6年度能登半島地震」は多くの人命を奪うとともに、地域一帯に甚大な被害をもたらしました。
お亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみ申し上げるとともに、被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げ、1日も早い復旧、復興を祈るところです。
さて、全国の自治体や各種団体からその支援の輪が広がっているところ、当院職員が兵庫県災害リハビリテーション協会の現地スタッフに応募し、1月31日から2月3日までの間、支援活動に従事してきましたので、その様子をお伝えします。
兵庫県災害リハビリテーション支援協会(JRAT;ジェイラット)の一員として、能登半島の災害支援活動に参加してきました。災害現場でリハビリって何をするの?とよく聞かれるのでご紹介します。
大きな目的は、災害による混乱や不慣れな住環境によって起こる生活の不活発を防ぐことです。私が派遣された志賀町の場合、ころ柿が特産品で、柿の木を植栽している住民さんが多い地域でした。被災した初春の時期は、本来柿の木の剪定で忙しくしていたはずでした。ところが、避難を余儀なくされ、朝だけラジオ体操をしてその他の時間は座ってテレビを見る生活が続いてしまっていました。そうした生活がいつの間にか1か月続き、以降も避難生活を続けなければいけないという状況でした。
まず行うのは、住環境のチェックと応急的な整備です。障害物になり得る場所に簡易手すりなど福祉用具を設置する、誘導テープを貼るといった感じです。次に、不活発の予防に向けて地域の体操を一緒にさせてもらう、施設の方や住民さんにお話を聞いて、座りっぱなしが続く時間帯に避難所の掃除やお茶会を通して交流してもらうといったことを提案していきました。
紹介したことはあくまで一例です。リハビリテーションの立場から、復興後の生活に向け、避難所生活をできる限り過ごしやすく健康な状態で乗り切ってもらうためのお手伝いをさせていただきました。
段差があることが見えやすくなるようにテープを貼っています。
転倒に繋がらないようにスリッパとウォーカーの置き場所をテープで区画化しています。
石川県の介護予防事業で取り組まれているシルバーリハビリ体操をベースにして、避難所で一緒に体操を行っています。
手すりの置き場所を検討しました。
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