【神崎病院通信】採血結果の待ち時間長いと思った事はありませんか?
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病気の発見に欠かせない血液検査
病院で採血を受けた際に待ち時間が長いなと感じたことが1度はあると思います。
なぜ検査に時間がかかるのか、今回は病気を発見する上で欠かせない血液検査の「採血から結果」が出るまでのお話をします。
臨床検査科では、採血から結果が出るまで60分以内に報告をするようにしています。
正確に安全に検査を行うために採血することを心掛けています。
本人確認は正確に
まず採血を始める前に、必ず確認を行っています。
- 生年月日と名前を採血する容器に記載されているものと間違いがないか確認します。
- アルコールでの消毒は大丈夫ですか?かぶれる方は種類の違うもので消毒します。
- 服用中のお薬の確認をします。血液をさらさらにするお薬を飲んでいたら血が止まりにくいので採血した後血が止まるまでしっかりと押さえてもらいます。
このように様々な患者さんの採血を行うので安全に間違いが起きないように心掛けています。
採血(5分程度)は安全に
確認ができたら、まずは採血に適していると思われる血管選びから始めます。
血管が細く見えにくい方は、あたためて血管を広げてから採血するなどの工夫をしています。採った血液は、検査する項目によって採血管(血液を入れる容器)に分けて入れます。採血管に血液を入れた後すぐに、静かに振って混ぜます。
検査する項目によって採血管の種類が異なります。
採血管には、大きく分けて2種類あり、血液が固まらないお薬が入っているものと何も入っていないものがあります。
血液が固まるまで静置、その後遠心分離(13分から15分)
何も入っていない採血管は、採血後静かに置いておくと血液が固まります。(3分から5分)
血液が固まると遠心分離器という装置を使って遠心分離という処理をしていきます。この機械で1分間に3500回転10分間回して遠心力により血球層と血清の2つの層に分けます。血清を使って血糖やコレステロールなどを測定します。
測定(10分から30分)
検査する項目によって差がありますが、測定装置に乗せてから10分から30分くらいで結果がでます。
血液が固まらないお薬が入っている採血管では赤血球、白血球などの数を測ったり遠心分離の処理をして血球と血しょうの2つの層に分けてから血しょうを使って血が固まる機能を調べたりしています。白血球は、数だけではなくリンパ球や好中球などの細胞別に分類をすることもあります。
分類はまず装置で測定し、必要に応じて顕微鏡で観察して確認します。
装置では、正常ではない細胞まで分類することができないため人の目で確認する必要があります。顕微鏡で観察するときは、分類しやすいように細胞を染めてから観察します。細胞を染めるのに約20分かかります。
結果が出たら
結果が出たら今回検査したデータと過去に検査したデータを照らし合わせたり、他の検査結果を参考にしたりしながら報告します。
緊急性がある場合は、すぐに主治医に電話連絡をします。
このように採血をしてからみなさんから見えないところで検査技師一同日々、スムーズに診察を行えるように心掛けています。採血がある場合は、診察予約時間の約1時間前に来ていただき、採血を済ませるようにお願いします。ご理解、ご協力をお願い致します。
臨床検査科
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