生理検査
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心電図検査
心臓が動いている時の電気信号を電極で拾い、心臓の状態を調べます。脈の乱れによる不整脈、心臓の拡大や肥大、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患などが分かります。
所要時間:3分から5分
(注意)上半身と足首部分の素肌が見えるように服や下着をずらし、ベッドに仰向けになっていただきます。
負荷心電図検査(マスター2階段法、トレッドミル運動負荷試験)
運動により心臓に負担をかけ、安静時では認められない不整脈や狭心症などの疾患の心電図変化を記録する検査です。
不整脈や狭心症、虚血性心疾患の有無、胸痛、動悸、息切れの原因を調べます。
- マスター2階段法:規定の高さの2階段を用いて、年齢・体重・性別で決められた回数一定時間昇降します。
- トレッドミル運動負荷試験:心電図と血圧を計測しながら、徐々にスピードと傾斜が上がっていくベルトの上を歩行(走行)します。
所要時間:マスター2段階法は10分程度、トレッドミル運動負荷試験は30分から40分程度
(注意)この検査を受ける際には、運動しやすい服装、靴でお越しください。
ホルター心電図
24時間の心電図を記録します。
不整脈など、短時間では正確に測定できない疾患の診断や薬物治療の効果を判定することができます。
所要時間:24時間
(注意)この検査を受ける際には、着脱しやすい服装でお越しください。機械は水に濡れると故障するため、装着時はお風呂やシャワーは避けてください。
ABPM(24時間血圧測定装置)
24時間の血圧を記録します。
血圧の日内変動を知ることによって、脳卒中や心臓病の危険を減らすためのより良い血圧管理が可能になります。
夜間高血圧や早朝高血圧、降圧薬が24時間持続的に効いているか、あるいは効きすぎていないかなどの評価もできます。
所要時間:24時間
(注意)この検査を受ける際には、着脱しやすい服装でお越しください。血圧測定時は、車の運転には十分気を付けてください。機械は水に濡れると故障するため、装着時はお風呂やシャワーは避けてください。
肺機能検査
肺の大きさや気管支に障害がないかを2種類の検査により調べます。
喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患をはじめとする呼吸器の病気が疑われるときや、その状態をみるときに行います。
所要時間:5分から10分
(注意)マウスピースは、空気が漏れないようにしっかりと口にくわえてください。正確な結果を得るために、最大限の努力をして検査していただきます。
聴力検査
耳が聞こえにくい、めまいがするなどの症状がある時、どの高さの音がどの程度聞こえているのか調べます。
・気導検査・・ヘッドホンから聞こえてくる音がどの程度聞こえるのかを調べる検査
・骨導検査・・骨から直接内耳へ振動を伝える検査
・語音検査・・言葉や数字の聞こえ方を検査
感音性難聴、伝音性難聴、補聴器の導入や補聴器がどの程度有効に働いているのかを調べます。
所要時間:10分から20分(語音検査は30分から40分)
(注意)検査前に眼鏡、ピアス、補聴器は外していただくことがあります。
ABI・PWV(脈波伝播速度)
上腕と足首の血圧の比較や脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度を数値で表しています。
脈波伝播速度(血管の硬さ)、上腕と足首の血圧比(血管の詰まり具合)を調べることが出来ます。
所要時間:5分から10分
(注意)両上腕・両足首の4カ所の血圧を同時に測定します。薄手の服装ならそのままで検査出来ます。検査中は、心臓の音も記録していますので、お話しはできません。
人工透析シャントがある四肢、点滴・輸血を行っている四肢、カテーテル等を装着している四肢、乳房を切除した側の四肢は血圧測定できませんので、測定前にお声かけください。
骨密度検査(超音波法)
骨の強さを判定するための代表的な指標です。骨の中にカルシウムなどのミネラルがどの程度あるか調べます。若い人の骨密度の平均値と比べて自分の骨密度が何%であるかで表されます。
骨粗鬆症の予防や早期発見をすることができます。
所要時間:5分
(注意)くるぶしで検査しますので、足首の出しやすい服装でお越しください。検査中は動かないようにお願いします。
尿素呼気検査
胃に病気がありそうな場合に行います。診断用の検査薬を服用し、服用前後のはき出した呼気から胃の中のピロリ菌の量を調べます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因であるピロリ菌がいるかどうかを調べます。
所要時間:20分から30分
(注意)原則として、空腹時に検査します。最低6時間以上は空腹であることが必要です。お水のみ、検査開始の1時間前まで飲むことが可能です。(お茶等は不可)喫煙は検査開始の1時間前まで可能です。
睡眠時無呼吸検査・PSG検査
眠っている間に呼吸が浅くなったり、止まったりしていないかを調べます。自宅で検査ができる簡易無呼吸検査と、1泊入院して詳しく検査を行うPSG検査の2種類があります。簡易検査は自宅で行うことができるという利点はありますが、検査の結果によっては更に詳しい検査(PSG検査)が必要な場合もあります。PSG検査は、1泊する必要がありますが、睡眠時無呼吸症の確定診断が可能です。
一晩の睡眠を通して、1時間当たりの無呼吸や低呼吸の頻度を測定・診断し、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の重症度やCPAP療法後の治療の効果判定の検査として行います。
・簡易無呼吸検査(自宅で装着):機械を持ち帰り、ご自分で就寝前に装着して頂きます。
・PSG検査(1泊入院):あごセンサーを装着するため、ひげの濃い方は髭剃りして来院ください。
*マニキュア・ピアスはお控えください。
脳波検査
ヒトの脳から生じる電気活動を頭皮上に置いた電極で記録します。
てんかんの診断・病型判定、けいれんや意識障害の評価、器質性脳障害や睡眠異常の診断に用いられます。
所要時間:40分から60分
(注意)頭皮にクリーム状のペーストを使って皿電極を装着します。痛みは伴いません。検査前日は必ず洗髪し、当日は整髪料を付けずに来院してください。検査終了後、ある程度の拭き取りを行いますが、頭皮にクリームが残ります。洗髪していただくとクリームは取れます。
神経伝導速度検査
手足の神経に電気刺激を与え、その反応から神経の機能を評価する検査です。
手根管症候群、肘部管症候群、上下肢の末梢神経障害を調べることができます。
所要時間:1つの神経につき、5分から10分程度
(注意)叩くような電気の刺激によって、ビリっとした不快感を生じます。危険等はありません。
検査部位を出しやすい服装でお越しください。ペースメーカーや除細動器などを埋め込んでいる方は検査できません。
時間内歩行検査
6分間平地(院内の廊下)を歩いていただくことによって、肺や心臓の病気が日常生活のどの労作にどの程度障害を及ぼしているのか調べる検査です。
間質性肺炎や慢性閉塞性肺疾患(肺気腫)などの呼吸器疾患の重症度判定、どの程度の運動(歩行速度等)が適当であるかの判定、酸素吸入の必要性や酸素濃度が適当かどうかの判定ができます。
所要時間:30分から40分
(注意)転倒防止のため、歩きやすい靴でお越しください。杖等をお使いの方は、普段通りお使いいただきながら検査します。
超音波検査
超音波を当てながら体の中の各臓器の構造変化を調べます。
領域 | 検査内容 |
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心臓 | 壁の動きで心筋梗塞、血流の評価で弁膜症の重症度を調べます |
頸動脈 | 動脈硬化の早期発見や進行具合を調べます |
シャント | シャントトラブルの早期発見、穿刺困難やシャント閉塞の予防目的 |
腹部 | 各臓器の大きさ、形、血流、腫瘍性の病気などを調べます |
乳腺 | 乳房内の病変の有無、しこりの大きさ、わきの下などの周囲リンパ節へ転移の有無を調べます |
甲状腺 | 甲状腺大きさ、形状、病変の有無など調べます |
手指関節 | 痛みや腫脹する場所に炎症の有無、腱組織に異常があるか調べます |
下肢静脈 | 深部静脈血栓症、静脈瘤など静脈内に病変がないか調べます |
下肢動脈 | 動脈硬化の程度、血管壁の肥厚や狭窄箇所、血栓の有無を調べます |
体表(その他) | 脂肪種・粉瘤等皮下組織の病変を調べます |
所要時間:下肢静脈・下肢動脈は30分から40分、左記以外のエコーは20分から30分程度
(注意)検査部位を出しやすい服装でお越しください。腹部に関しては、「検査前の1食」は絶食です。
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