平成22年4月のメッセージ

花冷えの続くこの頃ですが、ようやく桜の開花もいたるところで始まりました。町民の皆様にはご健勝にてお過ごしの事と、お喜び申し上げます。

3月は卒業式が各学校で執り行われ、児童・生徒たちが胸いっぱいの希望とちょっぴりの不安が入り混じる中で元気に巣立っていきました。
卒業式では卒業生、在校生それぞれの凛とした態度に感動するとともに神河町の将来をイメージしたとき、自然と頬が緩むのを覚えました。
卒業生の皆様は、それぞれの夢に向ってベストを尽くしてほしいと思います。

さて、神河町議会の3月定例会が3月2日から26日までの日程で開催され、平成22年度各会計予算など47案件について審議され、いずれも原案どおり可決されました。
平成22年度の一般会計と特別会計を合わせた予算総額は114億円余りで、その内一般会計は73億4,800万円で昨年と比較して1.7パーセントの減となっています。
企業会計は、水道会計が4億9,000万円余り、下水道会計が10億7,000万円余り、病院会計が39億4,500万円余りとなっています。

平成22年度の重点として取り組む事業は、
第1に、安全・安心な幼・小・中学校施設整備と統廃合の推進です。
神河中学校施設整備については平成22年度末、神崎小学校・幼稚園施設整備については平成24年度末に絶対に完了をしなければなりません。

1. そのために、適正な事業執行に努めます。
   特に神崎小学校については、実施計画策定にあたりワークショップを実施し、将来の児童数を考慮に入れながら適正な面積規模・建築費を決定していきます。
2. 早急に通学路・通学方法の決定と安全確保に向け取組みます。

第2に、公立神崎総合病院の経営健全化、医師確保です。

1. 健全経営体質の構築のための取り組みをより一層進めます。
2. 県等の支援強化を得る働きかけの取り組みをします。
3. 地域住民の理解と支援を得る取り組みをします。

第3に、ケーブルテレビの事業運営の検討です。

1. 職員配置、広域化、事業の健全経営継続に向けての検討
2. CS放送など送信方法変更に伴う受信設備等の検討

第4に、地域振興施策・観光戦略・雇用安定の確保について

1. 農林業、商工業の振興対策を推進します。
2. 治山・治水事業、間伐事業など森林（もり）を守る事業を促進します。
3. 観光交流センターを拠点とし観光施設等検討プロジェクトとリンクしたハート型周遊の観光PRを県内外に発信していくこととし、特に映画「ノルウェイの森」効果を活かす取り組み、銀の馬車道交流事業を県等と協働で進め、入込客の増加を図ります。
4. 住宅マスタープランの具体的推進について検討していきます。
5. 空き家利活用再生事業で都市部との交流を図り地域の再生・活性化を図ります。

第5に、子育て支援について
安心子ども基金により神崎保育園・遊戯室の大規模改修支援や子育て拠点施設整備などを実施し「生み育てやすい環境づくり」に努めます。

第6に、住民参加による開かれた行政運営を目指します。
町内全ての集落の地区別行政懇談会を開催します。

第7に、財政の健全化

1. 公共施設、観光施設や社会体育施設の維持管理、今後のあり方を検討していきます。
2. 財政計画に基づき、平成26年度実質公債費比率18％未満を達成し健全財政の町を実現します。

新たな重点課題としては、神河町産米のカドミウム問題の早期解決です。この度の問題は、神河町の農業の将来を左右する重大な問題であることから、経過や状況について、現在兵庫県等と合同設置している「神河町産米安全対策連絡会議」を基本に、神河町議会をはじめ農会協議会、区長会の中で協議を行い、早期解決に向け町として最善を尽くしてまいりますので、更なるご協力を賜りますようお願いします。

合併して5年目を向かえる神河町にとっては、平成22年度はひとつの節目の年であり、大変重要な年であると位置づけておりまして、私にとりましても就任後初めての当初予算であります。
今、定例議会での多くのご意見ご要望について町執行部として真摯に受け止め、常に健全財政運営に心がけ予算執行に努めてまいります。

さて、今日から4月です。自然界では全ての命が目を覚まし、小鳥のさえずりなど、一気に活気づいてきます。また一方では、花粉症の方にとりましては、とてもつらい時期でもあります。
町民の皆様には、健康第一にしていただきながらご活躍されますようお祈り申し上げます。

※このメッセージは、神河町ケーブルテレビネットワークの自主放送番組“町長からのメッセージ”から引用しています。